2月はカレンダー通りの診療となります ~こむらがえりについて 夜にあしがつる方へ~
こんにちは。石坂公介です。
寒い日が続き、インフルエンザなどの流行も落ち着く気配が見えませんが、皆様お変わりありませんでしょうか。
少し前の話ですが、こむらがえりの話になった際に、その場にいた4人のうち3人が経験者だったといことがありました。こんなに有病率が高いのかと驚きましたが、このブログをご覧の皆様にもこむらがえり経験者、今もお困りの方は少なくないのではないでしょうか。
おもに夜間から明け方にかけてふくらはぎがつることが多く、筋クランプとも言います。横文字にするとnocturnal leg cramp (NLC:夜間下肢けいれん)となります。
つりやすいのは
・仕事で長時間立っている方
・大きな肉体的運動をする方
・血管疾患、脊柱管狭窄症、糖尿病、肝硬変、人工透析、妊娠中の方
など、汗をかく労働者やスポーツ選手、既往症のある方、筋肉が萎縮しつつある高齢者などに多く見られます。
治療および予防は大きく非薬物療法と薬物療法に分けることができます。
非薬物療法
・ふくらはぎ、ふともも、足ゆびのストレッチ、マッサージ(寝る前など)
・弾性ストッキング(市販のものでも可)で日中のむくみ予防
・就寝時は足をひやさないようにレッグウォーマーや長い靴下など
・寝る前にコップ1杯の水で脱水予防
・豆類や海藻などマグネシウムの多い食事
薬物療法
・漢方薬(芍薬甘草湯など)
・筋弛緩薬
・ビタミン剤、マグネシウム製剤、抗てんかん薬など
よく処方される芍薬甘草湯は昨年後半まで国内の供給がストップし、多くの患者さんが影響をうけました。当院では代替の漢方薬を処方して急場を凌いだ患者さんも多くおられました(供給量は回復したのですが変更した漢方のほうが合っていると、今も継続している患者さんもいらっしゃいます)。
他にも神経ブロックなどいろいろな治療法があります。非薬物療法でなかなか改善しない方はお近くの整形外科の受診をおすすめします。
久しぶりの東海道以外のブログでした石坂公介