9月20日(金)、21日(土)は臨時休診となります ~瀬戸内しまなみ海道を走破してきました~
一体この夏に何回「今日も暑いですね」と挨拶をしたでしょうか。オリンピックに続きパラリンピックの応援も忙しい日々が続いていますが、暑い日も続いております。夜更かしにはくれぐれもご注意ください。
表題の通り、今月20日(金)、21日(土)は臨時休診とさせていただきます。ご迷惑をお掛けいたしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
以下はお時間のある方だけご覧ください。写真が多く重くて申し訳ありません。
8月某日、瀬戸内しまなみ海道を自転車で走破してきました。広島県尾道市から愛媛県今治市を結ぶ架橋ルートです。尾道市から渡船で向島へ渡り、因島→生口島→大三島→伯方島→大島→今治へ至る、道のりおよそ80㎞弱のサイクリングロード。
何に影響されたか、次男が小学生の時に「自転車で1日で走破したい!」と言い出し、卒業後に2人で行こうと話していたのですが、あいにくのコロナ禍で延期。中学入学後も部活で忙しい日が続き、2人の予定をなんとか擦り合わせて計画からおよそ3年ぶりに実現しました。
午前中の仕事を終えスタッフの方々からの応援(重圧?)を背に、急ぎ東京駅へ。尾道駅に到着したのは18時頃。3軒目でやっと営業しているお好み焼き屋さんを見つけ急いでおなかを満たし、早めの就寝。
翌日は7時前に起床しいつも以上にしっかり朝食をとり、チェックアウト後に予約していたクロスバイクをレンタルし渡船場へ。
乗船料100円、自転車持参の人はプラス10円。地元の人の生活の足であり、通学中の学生も乗船していました。
向こう岸は出発点の向島
午前8時15分。ついに出発です。道路の端にはブルーラインが引いてあり、これをずっと辿っていけば目指す目的地、今治に到着します。
とても天気の良い日で気温は35度ほどでしたが、東京と違って湿度は低く、自転車で風を切って走るのはかなり爽快でした。車は少なく、どこの島も走りやすく、サイクリングが文化として根付いているような、そんな印象を受けました。
元気いっぱい軽快にペダルをこぎます。30分ほどこぐと因島へ渡る因島大橋が見えてきました。
8時50分 最初の難関です
全行程を通して言えることですが、島の中の平地は比較的アップダウンが少なく(一部きついアップダウンがあり、心が折れましたが)気持ちよく海沿いを走ることができるのですが、島から橋に上る1㎞前後のゆるやかな坂道(3%ほどの勾配)が地味にきついのです。それでも最初の橋でしたので楽しくペダルをこぎました。
因島大橋は唯一道路の下を走ります
ここでこの旅の唯一かつ最大のピンチを迎えます。しばらく走りながら下を向いた瞬間、視界がぐにゃりと揺れたのです。慌ててブレーキを踏んで路肩に寄って休みましたがめまいがおさまりません。
「脱水に気を付けて走っていたのに熱中症ってことはないだろ」、「開始1時間もせずにリタイヤか」などと考えながらしばらく休み、ペースを落として橋を渡ったところで10分ほど休みました。
休みながら考えたのですがおそらく構造上道が揺れやすく、下を向きながら海面と路面を交互に見ていたため酔ってしまったのだと思います。息子には「最初から飛ばしすぎだと思っていた」と言われましたが。。。揺れに酔っただけです。
ここから先はピンチらしいピンチもなく順調な旅でしたが、これをきっかけ「橋恐怖症」になってしまい、橋が近づくたびにいやな緊張感がありました。
生口島へ渡る生口橋も緊張感のため遠目から撮影
因島では島出身の有名アーティストのイベント開催中であり、そこかしこに「ぽ」と書いたのぼりがあったのですが、酔いに伴う気持ち悪さが残っており写真を撮る余裕もありませんでした。残念。
10時30分。生口島で最初のしっかりした休憩をとりました。お目当てのジェラート屋さんで小休止。写真はすいか、みかん、伯方の塩のトリプル。敷地となりの「島の駅」では100%ミカンジュースも摂取し万全の体勢でゴールを目指します。
11時30分。多々羅大橋の手前で小休止して自動販売機で飲み物を補充。多々羅大橋はケーブルの外側します。橋の途中には県境が。
県をまたいだ写真も撮りました
生口島の隣の大三島では東側の短いルート(5㎞)を通ったため次の大三島橋へはすぐに到着。ここでは橋の内側を走って某食塩会社で有名な伯方島へ向かいます。
12時半 大三島橋
さすが造船業のさかんな瀬戸内地方。伯方島でも道のあちこちで船を作っている光景が見られました。
伯方島では2度目の休憩。マリンオアシスはかたにて昼食。
12時50分 伯方の塩ラーメン
強い心で誘惑に打ち勝ちました
見つけたら買うと決めていた「島走中」Tシャツもおそろいで購入し、ゴールを目指します。
日焼けして薄くなった「みきゃん」と撮影
大島大橋までも3%の勾配。この頃になるとさすがに足も重くなり、力を入れると大腿四頭筋がつりそうになるのでギアを軽くしてゆっくり上りました。
大島にある村上海賊ミュージアムに寄って、能島村上氏が活動拠点とした海賊の城として有名な能島城の続100名城スタンプを押印しに行きたかったのですが、体力への不安に加え、息子の同意取得も困難が予想され、往復4㎞ほどの寄り道になってしまうため泣く泣く諦めました。
14時過ぎにコンビニのイートインスペースで3度目の休憩。この手前にあった宮窪峠が一番の難所だったと思います。終盤で余力がないことに加えて2㎞ほど続くだらだら坂。頂上の手前で休憩した後、50mほどは手で押して上りました。
14時20分 イートインスペースに感謝
14時56分 来島海峡大橋の入り口
最後の難関、来島海峡大橋です。橋に至る3%勾配もきついのですが、橋の全長が4105m、中央付近まではゆるやかな上り坂なのでおよそ2㎞のだらだら上りが続きます。路面の表示は「今治11㎞」、「今治10㎞」と徐々に減っていきます。
15時15分、橋を渡り切って残り6.5㎞。ここからはしばらく下り坂になります。市街地に出てからもブルーラインに沿って走るのですが、かなりの距離に渡って車道の工事をしており(自転車用に道を整地していたのでしょうか)、速度を落としてゴールを目指しました。
そしてついに今治駅へ到着!するのですがゴール地点にしていたゲストハウスが見つからず駅前で右往左往してしまいました。グーグルマップを駆使し15時48分、出発してから約7時間半、ついにゴールしました。
最後の力を振り絞ってポーズする四十代男性
ホテルにチェックインし(部屋に自転車持ち込み可でした!さすが瀬戸内しまなみ海道!)ひとっ風呂あびて誘惑に身を委ねました。
翌日も元気であれば少しでも走ろうかと考えていたのですが、私も息子も体力よりもサドルにずっと座っていたことによるお尻の痛みがつらく断念。今治城に寄り、岡山経由で帰宅しました。
藤堂高虎と今治城
岡山名物の黄ニララーメン
中学の部活で揉まれて体力のある次男の足手まといにならないか不安を抱えての旅でしたが、とても充実した自転車旅でした。
自転車が好きな方もそうでない方も、旅の選択肢としてとてもおすすめですよ。今回はとにかく1日での走破が目的でしたが、島ごとに名所もたくさんあり、また行く機会があれば日数をかけてゆっくり島を巡りたいなと思います。
長男「俺も1日で走破してみたいから今度一緒に行こうぜ」
私「お、おう。。。」
今月から金曜日もよろしくお願いします石坂公介